「やあー、今日は本当に耳が疲れた!」
なんて科白を使ったことなどありませんよね。
そういう表現は使い慣れていないというか。
ただ、どなたでも経験があると思います。
映画館を出てきときには、妙に疲れていることが
ありませんか。
たとえ映画自体はとても面白くても、なんだか
疲れていること。
そこで
「目が疲れた」とか
「肩が凝った」とか
「背中が痛い」とか
何か呟いているはずです。
でもそれは
「耳が疲れているのです」
映画館には複数の、大きな映画館ならば10個
以上のスピーカーが設置されています。
それらのスピーカーはすべてある座席に向けて、
設置されています。
リスニングポジションを想定して、そこに音が
集中するように作られているのですが、その
場所(座席)に座っているのは一人だけです。
たとえ300席あっても、多くの人は、そこに
結ばれている音像を聞きに行っているのです。
その行為を自覚はしていないと思いますが、
聴覚は映画の間中、2時間、緊張しっ放しです。
前の方の左端とか右端に座らざるを得ない
時には、どうもバランスの悪い、大きな音を
聞かされていると感じることがあると思います。
それはリスニングポジションと呼ばれるある
座席に向けて調整されているからです。
聴覚の緊張は一度も和らぐことなく、2時間が
経過すれば、それは疲れますよね。ところが
「耳が疲れた」とは言えないので、
知覚中枢から発せられる言葉は使い慣れた
「目が疲れた」
などという言葉に置き換わってしまうのです。
自然な音が、身体を包み込むように聞こえて
くるスピーカー、それがエムズシステムです。
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