カナダの音の研究家であり、
作曲家でもあるマリー・シェーファーは
1970年代に「サウンドスケープ」という
考え方を打ち出し、
『世界の調律』という大書を著しました。
その邦訳の序文で、
「西洋音楽は、石とレンガの壁によって
サウンドスケープから隔離されてきた。
これに対し、日本の精神はいまなお音楽と
環境の統合を味わうことができる。しかし
その日本においてさえ、ガラスとセメント
の家へと移り変わるにつれて、こうした感性
が消えていく不吉な兆候が現れている」
と述べています。
彼がそう感じていたのが、1985年のことです
から、それからすでに30年以上が経過して
います。
不吉な兆候と呼んでいたものが日々の生活の
現実としてすでにあり、音楽と環境の統合を
味わうことは、まるで理想郷における幻影の
ような状態になっているかのようです。
私たちを取り巻く環境はさらに一層人工的な
ものが増え、音のもたらす全体的な景観とも
言えるサウンドスケープという概念自体が
薄れ消えかかってさえいるような状況の中で、
そこに生まれた音楽を、空気感とともに一体
として味わうことのできるスピーカーが出現
したことを彼にも知らせて差し上げたいと
思います。
もちろん彼に知らせる前に、先ず、これを
読んで頂いているあなたにお知らせしたいと
思います。
精度の高い音を鳴らすというよりも、
音楽の生まれた瞬間の空気感、
音の鳴っている空間そのものを、いま
ここに再現するスピーカー。
ぜひ新富町の試聴ルームでご体感ください。

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